有名で稼いでいる漫画家と言って一般的に思い浮かぶのは、『ドラゴンボール』(集英社)の鳥山明や『ONE PIECE』(同)の尾田栄一郎だろうか。
実は、もしかすると若い人にはなじみのない漫画『北斗の拳』(同)の作画・原哲夫のトータル収入は500億円以上だという。耳を疑うような額だが、いったい、原哲夫の報酬の内訳はどのようになっているのか。
一般的な漫画家の年収は、数万円から数億円とかなり幅広い。漫画家の平均年収は300万円以下。一般のサラリーマンの年収400万円と比較すると、かなり低いことが分かる。
漫画が掲載された時に発生する原稿料や単行本が売れた時の版権使用料のみでは大した額にはならないが、作品が大ヒットし、アニメ化、グッズ化などさまざまな形に派生すれば、多大な版権料が発生し、収入は飛躍的にアップする。
ところで、キャラクターを使って物を販売した側が、原作者に版権使用料を支払う方法は主に3通りある。一つ目が、単価の3~5%で売れた個数をかけたものだけ払う方法。二つ目が、制作可能な個数を決め、最初から決まったお金を払う方法だ。三つ目が、最初に決まった額だけ支払い、それ以上売れた場合は、先に挙げた一つ目の支払い方法に切り替える方式だ。
版権料としてオイシイとされているのが、パチンコ・パチスロだ。人気ライトノベル『涼宮ハルヒの憂鬱』はSANKYOがパチンコ・パチスロ化し、10億円もの版権使用料が発生したとの噂がある。
人気漫画『聖闘士星矢』(集英社)は三洋物産がパチンコ・パチスロ化しているが、その版権使用料は15億円だと言われている。ただし、パチンコ・パチスロ化の版権使用料もピンキリで、豊丸が2011年にリリースした『CR江頭2:50』は非常に安く、数百万円も行かなかったという。
パチンコ・パチスロ化の版権長者として有名なのが『北斗の拳』の原作者・武論尊と作画・原哲夫の2人だ。武論尊は2013年6月22日放送の『ジョブチューン~職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBS系)で、パチンコ・スロット関連収入については「言うとみなさんが不愉快になる」と、詳細を伏せた。
今までパチンコ・パチスロ化された『北斗の拳』の累計販売台数は150万台以上と言われている。1台当たりの版権使用料が3%、1万円の契約だとしても150億円。最低でもこれだけの額が武論尊の懐に入ったとされている。
作画の原哲夫は『北斗の拳』以外にも、『花の慶次』『蒼天の拳』(ともに集英社)というヒット作に関わっており、それらの作品も長きに渡りパチンコ・パチスロ化が続いている。
おそらくトータルでは原作者・武論尊の2倍、いや3倍以上はもらっているハズだ。この原哲夫の長者ぶりを見て、今は有名な漫画家が、こぞってパチンコ・パチスロ化してほしいとメーカーに逆オファーをかけているそうだ。
ただ、現在は長きに渡るパチンコファン離れにより、多くのホールが困窮している。その影響で、パチンコメーカーの台の売り上げも激減。つまり、漫画家は自分の作品がタイアップされても大したバックがもらえないのだ。それでも、有名な漫画やアニメのタイアップ機の新作登場が尽きないのは、ウマミが少なくても「もらえればOK」というスタンスなのであろう。
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Source: ぱちとろ速報
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