1: 名無しの養分さん 2019/12/18(水) 17:09:12.14
娯楽の王様と呼ばれたパチンコ業界がここ数年、斜陽化し、急速にその勢いを失いつつある。都内のホール関係者はここ数年の業界の有様を嘆く。
「’00年代は何もなくても毎朝、客が並んでね。そりゃ毎日がお祭りですよ。風向きが変わったのはパチンコのMAX機がなくなったあたり。イベントも打てなくなるし、スロットも規制でダメになった。今なんか新台入替でも朝から並ぶ客はほとんどいない。賑わってるのは低貸しコーナーだけです」
出玉規制、釘問題、イベントを始めとする広告規制、さらには依存症にカジノと、パチンコ業界を取り巻く環境は厳しいものとなっている。このままいけば、パチンコは滅亡してしまうのでは……そんな考えも頭をよぎってしまう。
だが、苦境に陥ってしまっても、パチンコという産業は世界に類を見ない産業である。それゆえに諸外国を参考にすることも不可能だ。そう、パチンコは日本唯一の産業であり、文化でもあるといえよう。その存在に危機感を抱く関係者は少なくないが、もはや何をどうしていけばいいか誰も分からず、誰も行動に起こせていないのが現状である。
こうした状況に声を上げた2人の人物がいる。大崎一万発、ヒロシ・ヤングの両名だ。大崎氏、ヤング氏ともにパチンコ業界では有名な存在だ。大崎氏は元パチンコ必勝ガイド編集長で現在はパチンコ番組などで精力的に活動している。ヤング氏は元パチンコ雑誌の編集者で、現在は番組制作会社を経営しつつパチンコ番組などでも活躍されている。この2人が私財を投じて上梓したのが、12月20日に発売される『パチンコ滅亡論』(扶桑社)だ。
今回は『パチンコ滅亡論』から引用しつつ、2人がなぜ自嘲ともいえるタイトルの本を出したのか紐解いてみたい。
◆今まで客を騙すことでそれを成立させてきた
「我々はこの業界でもう、30年以上メシを食っている。でも、業界がおかしくなっているのに誰もこの状況について、何も言わない。そりゃおかしいだろって。自分たちの経験したこと、見てきたこと、考えていることをまとめて形にしなきゃダメだろ。それがパチンコでメシを食ってきた者の使命じゃないのかと」
では、そんなヤング氏から見たパチンコとはどんなものなのだろうか。
「よくグレーといわれるけど、玉虫色というのが正解かもね。実体がないのがパチンコであり、はっきりとは定義できない、正体がわからないっていう、そのことがまさにパチンコのアイデンティティではないかとすら思うもん。
で、もしそうだとすると、無理やり正体をはっきりさせたら死ぬぞ、っていうことだから、今まさにパチンコは死に瀕してて、それが故の『パチンコ滅亡論』ってことなのかも。玉虫色のパチンコが自分には何色に見えるか?を考えることで、自分にとってのパチンコって何なのかがはっきりするはずだから。というか、そういう視点がごっそり抜けたまま、ああでもない、こうでもないって言ってても、進まない話は多いんじゃないの? とも思う」
大崎氏は現状に対してかなり辛辣だ。
「パチンコって、俯瞰してみると案外奥が深い娯楽だ、と思って打ってる人なんてほとんどいないわけよ。パチンコ業界自体も、儲かるぞ、金になるぞしか言わないし、結果としてアホしか集まってこない。で、そのアホの金がなくなったら潰れていく産業にしかなってないわけよ、現状を見る限りね。構造的に客に負けさせないと成り立たない商売だから、今まで客を騙すことでそれを成立させてきた。勝てますよ、という幻想を餌に。
真面目ぶるつもりは毛頭ないけど、そんな商売どうなの?って考えちゃうんだよ。売り上げも何千億円ってどんどん巨大化していったパチンコ屋や大手メーカーがあるにもかかわらず、その原資となってるものはやったらダメな釘調整。客は禁じられているはずの換金を目当てに集まる。こんな業界あります?」
大いなる矛盾を抱えたまま巨大化していったパチンコというの名の巨人は、今、迷走状態にあるといっても過言ではないだろう。また、大崎氏は世界に類を見ないパチンコという産業、存在をこう評している。
「でも、やってることは数字が揃うか揃わんか、玉が出るか出ないかってだけ(笑)。摩訶不思議だよね。こんなものが一大産業として、売り上げが20兆円もあって、娯楽産業の中心に座ってるわけ。世界に誇っていいと思うんだよ。バカバカしいけどスゴいだろ?って」
取材・文/長谷川大祐(SPA!本誌)
2019年12月18日 15時51分
日刊SPA!
https://news.livedoor.com/article/detail/17544384/
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Source: ぱちとろ速報
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