そんな中、パチンコ店に勤める女性(35)から本紙にこんなメールが届いた。「国民のストレスのはけ口にされている。『魔女狩り』のようで恐怖を感じる」。
女性は、氏名や住所を明かさない条件で電話取材に応じた。
5年前に離婚し、シングルマザーになった。2人の子どもを抱えて路頭に迷っていた時、就職した先がパチンコ店だった。週休2日で収入は手取り約18万円。
「資格もない。就職活動する時間的な余裕もない。そんな自分を雇ってくれた。感謝しかない」
4月、新型コロナの感染拡大を防ぐため、各都道府県が遊興施設などに休業を要請。それに応じず、営業を強行するパチンコ店に非難が集中した。
県境を越えて店を訪れる客も問題視された。「許せない」「何をしているのか」。世の中はバッシング一色に。女性は「パチンコのイメージはただでさえグレーだったのに、『真っ黒』になってしまった」と感じた。
女性が勤務する店は要請を受けてすぐに休業した。その前から感染予防策も取っていた。店員はマスク必着。遊技台の間隔も1台ずつ空け「密」にならないよう配慮していた。
休業中は店が従業員の給与8割を補償。店長は「雇用は絶対守る」と約束してくれた。
女性は言う。「ほとんどのパチンコ店は休業したのに、一部の店が営業しただけで業界全体が『悪』と見なされるのはどうかなと思う。
今、私たち家族の命を守ってくれているのは、国でも自治体でもなく、社会からバッシングされているパチンコ店なんです」
このまま、仕事を続ければ世間から白い目で見られるかもしれない。怖いから辞めてしまおうか。でも、今はこの仕事しかできない…。気持ちは揺れる。
テレビでパチンコのニュースが流れるたび、中1と小3の子どもたちが心配そうに顔をのぞき込む。「お母さん、大丈夫?」。女性はいつも、曖昧にうなずき返している。
5/19(火) 16:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200519-00000010-nagasaki-l42
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Source: ぱちとろ速報
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